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購入ガイド

中古マンションの住宅ローン 知っておくべき基本

BayMap編集部13分で読める

中古マンション購入時の住宅ローンの基本を整理。変動・固定金利の選択、住宅ローン控除の2024年改正、諸費用の全体像、リノベ一体型ローン、返済シミュレーションの考え方まで。

住宅ローンの計画を立てるカップル住宅ローンの計画を立てるカップル

中古マンションの購入では、住宅ローンの仕組みを理解しているかどうかで資金計画の精度が大きく変わります。特に築古物件やリノベーション前提の購入では、新築購入とは異なるポイントがあります。

中古マンション×住宅ローンの基本

中古マンション借入目安と月返済額中古マンション借入目安と月返済額

借入可能額の目安

金融機関や個人の属性によって異なりますが、一般的な目安は年収の6〜8倍です。年収500万円なら3,000〜4,000万円が借入可能額の目安。ただしこれは上限であり、無理のない返済額から逆算する方が実用的です。

年収借入目安(7倍)月々返済(35年・変動0.5%)
400万円2,800万円約7.3万円
500万円3,500万円約9.1万円
600万円4,200万円約10.9万円
700万円4,900万円約12.7万円
出典:各社公表の住宅ローン返済シミュレーション(元利均等・ボーナス払いなし)をもとにBayMap試算

返済額は管理費・修繕積立金を含んでいません。中古マンションでは月2〜4万円の管理費等が上乗せされるため、ローン返済額だけで判断しないでください。

築古物件の審査

中古マンションの住宅ローン審査では、物件の担保評価が新築より厳しくなる傾向があります。特に築年数が影響するのは以下の点です。

借入期間については、一部の金融機関では「法定耐用年数(RC造:47年)- 築年数」で最長借入期間を算出します。築30年のRC造なら最長17年。ただし、多くのネット銀行や大手銀行では築年数に関係なく最長35年で借りられる商品があります。

旧耐震物件は、1981年5月以前の建築確認(旧耐震基準)の場合、一部の金融機関で融資対象外になることがあります。耐震基準適合証明書があれば融資可能になるケースもあります。

住宅ローン減税については、2022年の税制改正以降、適用には新耐震基準に適合していることが条件です。築年数要件は撤廃されましたが、旧耐震の場合は適合証明が必要です。

変動金利 vs 固定金利

日本銀行はマイナス金利政策を解除し、その後段階的な利上げを進めています。変動金利の基準となる短期プライムレートも上昇傾向にあり、この利上げ局面は住宅ローンの金利選択に直接影響します。変動金利と固定金利の特徴を正確に理解し、自分の返済計画に合った選択をすることが重要です。

変動金利の特徴

変動金利は短期プライムレートに連動するため、日銀の政策金利が変わると住宅ローン金利も変動します。2026年時点では、日銀の段階的な利上げを受けて変動金利も上昇しており、主要ネット銀行(住信SBIネット銀行・auじぶん銀行など)で0.3〜0.8%程度、大手銀行(みずほ・三菱UFJ)は0.95〜1.3%程度で推移しています。かつての「0.3%台」の超低金利は終わり、各社とも1%前後に近づいています。最新の適用金利は必ず各金融機関の公式サイトで確認してください。

変動金利のメリットは、現時点での返済額が固定金利より大幅に低い点です。3,000万円・35年借入の場合、変動0.5%なら月々約7.8万円となり、借入当初の返済負担を抑えられます。

一方でリスクも明確です。日銀が利上げを継続すれば適用金利が上昇し、半年ごとの金利見直し・5年ごとの返済額改定(5年ルール)を経て月々の支払いが増える可能性があります。変動で借りる場合は、現状より0.5%以上金利が上昇しても家計が成り立つ返済額設計にしておくことが現実的な備えです。

固定金利(フラット35)の特徴

フラット35は住宅金融支援機構と民間金融機関が提供する全期間固定型の住宅ローンです。2026年4月時点の最多金利は年2.490%(融資期間21年以上35年以下)です。

最大のメリットは、返済期間中の金利が一切変わらない点です。月々の返済額が確定するため家計計画が立てやすく、金利上昇リスクを排除できます。デメリットは現在の変動金利と比較して金利水準が高い点で、3,000万円・35年の場合に固定2.5%を選ぶと月々約10.7万円と、変動0.5%(約7.8万円)より約2.9万円多くなります。

金利差が総返済額に与える影響

借入3,000万円・35年返済で変動0.5%と変動1.5%(日銀利上げ後の想定)を比較すると、総利息額の差は約580万円にのぼります。この数字を「将来の金利上昇リスクへの保険料」と捉えるか「現時点での不要なコスト」と捉えるかが、固定・変動選択の核心です。

日銀の利上げが続く局面では、変動を選ぶ場合も金利が1%程度上昇しても耐えられる返済設計と、万一に備えた手元流動性の確保が不可欠です。

リノベーション一体型ローン

中古物件の購入費用とリノベーション費用を1本のローンにまとめて借りられる商品です。中古+リノベを検討する人は必ず知っておくべき仕組みです。

メリット

金利面では有利で、リフォームローン(無担保)の2〜4%程度に対し、一体型ローンは住宅ローン金利(0.3〜1%台)で借りられます。1,000万円のリノベ費用を別途リフォームローンで借りると、金利差だけで35年間で数百万円の差になります。手続きも1回にまとまり、物件購入とリノベ資金を別々に申し込む手間が省けます。

注意点

審査には、リノベーション会社の見積書や工事計画書が求められます。物件探しとリノベ会社選びを同時に進める必要があり、物件を決めてからリノベを考える、という順序では間に合いません。

物件の引き渡しからリノベ完了まで数ヶ月かかるため、その間の資金をつなぎ融資で賄うケースがあります。金融機関によって扱いが異なるため、事前に確認してください。

取り扱い金融機関

ネット銀行(住信SBIネット銀行、auじぶん銀行など)や大手銀行(三菱UFJ、みずほなど)で一体型ローンの取り扱いがあります。金利・手数料・審査条件は金融機関によって異なるため、複数社を比較するのが基本です。

返済計画の考え方

住宅ローン試算

月々の返済額を試算する

借入額・金利・返済期間を入力するだけで月々の返済額と総利息を試算できます。

ローンを試算する

月々の返済額を「手取りの25%以内」に

返済比率(年間返済額÷年収)は金融機関の審査基準で35〜40%以内に設定している機関が多いですが、実際の生活を考えると手取りの25%以内が安全ラインです。

中古マンションの場合、ローン返済に加えて管理費・修繕積立金(月2〜4万円)がかかるため、住居費の合計で考えてください。

繰り上げ返済を前提にしない

「ボーナスで繰り上げ返済する予定」を前提にした返済計画は危険です。収入が変動するリスクを考慮し、毎月の返済だけで無理のない金額にしてください。繰り上げ返済は余裕があるときに行うものです。

リノベ費用を「現金で払う」という選択肢

一体型ローンが有利とはいえ、リノベ費用を自己資金で賄える場合はその方がシンプルです。借入額が減ればローン審査のハードルも下がり、月々の返済額も抑えられます。

返済額を詳しく試算する

月々の返済額、総利息、金利差の比較は、住宅ローンシミュレーター本体で確認できます。

住宅ローンシミュレーターを見る

住宅ローン控除の活用

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、年末のローン残高に対して一定率を所得税・住民税から差し引ける制度です。正しく活用すれば、中古マンション購入でも大きな節税効果があります。

2024年以降の制度変更

2024年1月以降の入居分から制度が改正されています。控除率は0.7%、控除期間は新築・未使用住宅で最長13年、中古住宅で最長10年です。

借入限度額は住宅の種類によって異なります。新築の省エネ基準適合住宅は4,000万円(ZEH水準省エネ住宅は4,500万円)、中古の省エネ基準適合住宅は3,000万円、中古のその他(省エネ基準不適合)は2,000万円が上限です。また2024年以降は省エネ基準に適合していない新築住宅は控除の対象外となっており、新築を選ぶ場合も省エネ性能の確認が必須です。

中古マンションでの控除額の計算例

省エネ基準適合の中古マンションを2,500万円借入で購入した場合の概算です。控除率0.7%を年末残高に乗じた額が各年の控除額となります。

初年度(借入残高ほぼ2,500万円)の控除額:2,500万円 × 0.7% = 年17.5万円

残高は毎年減少するため10年間の累計は約150〜175万円の範囲になります。確定申告で所得税から差し引かれ、控除しきれない分は翌年の住民税から最大9.75万円が引かれます。

借入額(中古・省エネ基準適合)初年度控除額(概算)10年間累計(概算)
2,000万円約14.0万円約120〜140万円
2,500万円約17.5万円約150〜175万円
3,000万円約21.0万円約180〜210万円
出典:国土交通省「住宅ローン減税制度の概要」(2024年改正版)をもとにBayMap試算。実際の控除額は年末残高・所得税額により異なります。

旧耐震物件の注意点

1981年5月以前に建築確認を受けた旧耐震基準の物件は、耐震基準適合証明書または既存住宅売買瑕疵保険への加入が住宅ローン控除の適用条件です。証明書の取得には費用と時間がかかるため、購入前に取得可能かどうかを確認してください。耐震診断の結果によっては補強工事が必要になる場合もあります。

諸費用の全体像

住宅ローンの借入額と物件価格だけで資金計画を立てると、諸費用の支払いで資金不足に陥るケースがあります。中古マンション購入には物件価格とは別に、さまざまな費用が発生します。

仲介手数料

不動産会社に支払う手数料は、宅地建物取引業法に基づき上限が定められています。物件価格が400万円超の場合、「物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税」が上限です。3,000万円の物件なら上限は約105.6万円(税込)です。

登記費用

所有権移転登記(名義変更)と抵当権設定登記(ローンの担保設定)にかかる費用です。登録免許税(評価額等により税率が異なる)と司法書士への報酬を合わせて、30〜60万円程度が目安です。

ローン事務手数料

金融機関に支払う事務手数料には定率型と定額型の2種類があります。定率型は借入額の2.2%(税込)が一般的で、3,000万円借入なら約66万円です。定額型は3〜5万円程度ですが、その分金利が定率型より高めに設定されているケースもあるため、総コストで比較することが重要です。

火災保険・地震保険

住宅ローンを組む際は火災保険への加入が必須です。マンションの場合は専有部分(室内)のみの契約となります。地震保険は火災保険とセットで加入します。5年一括払いで10〜30万円程度が目安で、建物の構造・所在地・補償内容によって大きく変わります。

諸費用の目安

費用項目目安額(物件3,000万円の場合)
仲介手数料(税込)約100〜106万円
登記費用(登録免許税+司法書士報酬)30〜60万円
ローン事務手数料(定率型の場合)約66万円(借入額×2.2%)
火災・地震保険(5年一括)10〜30万円
合計目安物件価格の約5〜8%
出典:国土交通省「不動産取引に係る消費者アンケート調査」および各金融機関公表情報をもとにBayMap試算

住宅ローンで諸費用を賄う「諸費用ローン」を組める金融機関もありますが、借入額が増えるため、できれば自己資金で用意しておくことが望ましい選択です。

千葉県の中古+リノベの資金シミュレーション

千葉県の主要エリアで、中古マンション+フルリノベの総額と月々の支払いイメージです。変動0.5%と固定2.5%(フラット35水準)の両シナリオを掲載します。

エリア物件価格(築30年・70㎡)リノベ費用総額変動(0.5%・35年)固定(2.5%・35年)
船橋2,500万円900万円3,400万円約8.8万円/月約12.2万円/月
市川2,300万円900万円3,200万円約8.3万円/月約11.4万円/月
松戸1,800万円900万円2,700万円約7.0万円/月約9.7万円/月
1,700万円900万円2,600万円約6.7万円/月約9.3万円/月
出典:住宅金融支援機構「フラット35」金利(2026年4月:最多金利2.490%)・各社変動金利実績値をもとにBayMap試算(元利均等・ボーナス払いなし)

諸費用(登記・仲介手数料等)は含んでいません。別途物件価格の5〜8%(150〜270万円程度)を見込んでください。物件価格はBayMapの駅一覧で最新データを確認してください。

同じエリアの新築マンションと比較すると、月々の返済で2〜4万円の差が出ることも珍しくありません。この差額は35年間で800〜1,600万円。中古+リノベの費用メリットは、月々の返済レベルで実感できる数字です。

BayMapでの活用

資金計画の前提となるのは候補エリアの相場感です。駅一覧で候補駅の㎡単価を確認し、検討する広さを掛け合わせれば物件価格の概算が出ます。そこにリノベ費用を加算した総額で、ローン返済額をシミュレーションしてください。

リノベ費用の目安はリノベーション費用の相場で確認できます。

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出典: 国土交通省 不動産取引価格情報 / BayMap独自集計。本記事は情報提供を目的としており、投資・購入判断の根拠とはなりません。