BayMapが保有する国土交通省「不動産取引価格情報」をもとに、千葉県内の主要駅別・中古マンション成約単価(円/㎡)を集計した。集計対象は直近4四半期(2025年Q1〜Q4)の成約事例であり、5件以上データがある駅を対象としている。
千葉県内の中古マンション成約単価は1位が市川駅の97万円/㎡。以下、流山おおたかの森(83万円/㎡)、柏の葉キャンパス(77万円/㎡)が続く。首都圏接続性の高さとエリアの開発動向が価格に如実に反映されている。
中古マンション成約単価 駅別ランキング(5件以上)
| 順位 | 駅名 | 市区 | 成約単価 | 前年比 | サンプル数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 市川 | 市川市 | 97万円/㎡ | −0.2% | 75件 |
| 2 | 流山おおたかの森 | 流山市 | 83万円/㎡ | ±0.0% | 76件 |
| 3 | 柏の葉キャンパス | 柏市 | 77万円/㎡ | ±0.0% | 126件 |
| 4 | 舞浜 | 浦安市 | 73万円/㎡ | +0.3% | 21件 |
| 5 | 南船橋 | 船橋市 | 72万円/㎡ | +0.1% | 42件 |
| 6 | 柏たなか | 柏市 | 70万円/㎡ | +0.1% | 17件 |
| 7 | 新浦安 | 浦安市 | 60万円/㎡ | ±0.0% | 192件 |
| 8 | 海浜幕張 | 千葉市美浜区 | 59万円/㎡ | −0.1% | 175件 |
| 9 | 本八幡 | 市川市 | 59万円/㎡ | −0.1% | 70件 |
| 10 | 松戸 | 松戸市 | 58万円/㎡ | ±0.0% | 119件 |
| 11 | 東松戸 | 松戸市 | 57万円/㎡ | +0.2% | 23件 |
| 12 | 浦安 | 浦安市 | 55万円/㎡ | ±0.0% | 70件 |
| 13 | 京成津田沼 | 習志野市 | 51万円/㎡ | +0.2% | 50件 |
| 14 | 千葉 | 千葉市中央区 | 51万円/㎡ | ±0.0% | 80件 |
| 15 | 新船橋 | 船橋市 | 51万円/㎡ | ±0.0% | 42件 |
| 16 | 幕張本郷 | 千葉市花見川区 | 49万円/㎡ | +0.2% | 37件 |
| 17 | 高根木戸 | 船橋市 | 46万円/㎡ | — | 10件 |
| 18 | 初石 | 流山市 | 46万円/㎡ | +0.2% | 22件 |
| 19 | 津田沼 | 習志野市 | 45万円/㎡ | −0.1% | 119件 |
| 20 | 北習志野 | 船橋市 | 45万円/㎡ | ±0.0% | 34件 |
成約単価は㎡単価の中央値。前年比は直近4四半期と前年同期の比較。「—」はデータ不足により算出不可。
1位・市川駅:千葉県内で唯一の90万円超
市川駅周辺の成約単価97万円/㎡は、千葉県内の全駅中で最も高い。JR総武線で東京・新宿方面へのアクセスが良く、都市部の利便性と千葉ブランドのコストメリットを両立している点が評価されている。
ただし前年比−0.2%とわずかに下落しており、高価格帯での買い控えが始まっている可能性がある。2024年の地価変動率も+10.7%から2026年には+2.5%へ大幅に鈍化しており、市川エリアは「ピークアウト」に近い局面と解釈することもできる。
TX沿線の台頭:流山おおたかの森・柏の葉キャンパス
2位の流山おおたかの森(83万円/㎡)と3位の柏の葉キャンパス(77万円/㎡)はともにつくばエクスプレス沿線の駅だ。
| 駅 | 単価 | 秋葉原まで | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 流山おおたかの森 | 83万円/㎡ | 38分 | 大型商業施設・子育て環境 |
| 柏の葉キャンパス | 77万円/㎡ | 30分 | スマートシティ計画・サンプル最多 |
| 柏たなか | 70万円/㎡ | 26分 | 新規開発継続・人口急増 |
柏の葉キャンパスはサンプル数126件と3駅の中で最多であり、データの信頼性は高い。駅周辺では三井不動産が中心となる「柏の葉スマートシティ」計画が継続中で、今後も新築供給と実需の両面から価格を支える構造が続く見込みだ。
南船橋の急速な価格上昇
5位の南船橋(72万円/㎡)は注目に値する。2021年第1四半期の成約単価は45万円/㎡だったが、2025年第3四半期には72万円/㎡へと4年間で約60%上昇している。
| 期間 | 南船橋 成約単価 |
|---|---|
| 2021年Q1 | 45万円/㎡ |
| 2022年Q1 | 48万円/㎡ |
| 2023年Q1 | 56万円/㎡ |
| 2024年Q1 | 59万円/㎡ |
| 2024年Q4 | 65万円/㎡ |
| 2025年Q3 | 72万円/㎡ |
UR都市機構が進める大規模住宅開発「ザ・湾岸タワーズ」や周辺の商業施設整備が需要を後押ししている。新浦安・舞浜エリアから価格的に手の届きやすい選択肢として認知されるようになった。
価格が安定・低めの駅:割安エリアの選択肢
上位20位圏外だが、相対的な割安感が評価されている駅もある。
- 津田沼(習志野市):45万円/㎡。JR・京成両線利用可。周辺施設が充実しており、価格の割に生活利便性は高い
- 北習志野(船橋市):45万円/㎡。新京成線・東葉高速線の乗り換え駅。買い換え需要のある実需ゾーン
- 千葉(千葉市中央区):51万円/㎡。県庁所在地中心部だが、都心比でコスパが良い。商業施設が徒歩圏に多い
データを使った物件探しの考え方
成約単価のランキングは「そのエリアの中古マンション全体の価格帯」を示すが、個別物件では築年・広さ・階数・管理状態によって上下40〜50%程度の分散がある。
例えば市川駅(97万円/㎡)でも、1980年代築の6〜7階建て物件と2020年代築の高層マンションでは実際の成約単価に大きな差が生じる。ランキングはエリアを絞り込む際の目安として活用し、実際の物件評価には個別の成約事例との比較が有効だ。
各駅の詳細な四半期別推移・価格帯分布は駅別マンション相場ページで確認できる。
出典・参照
- BayMap agg_station_latest(国土交通省「不動産取引価格情報」をもとにBayMapが駅別集計)
- BayMap agg_station_quarter(四半期別推移データ)
- 対象期間:2025年Q1〜Q4(前年比は2024年Q1〜Q4との比較)
- サンプル5件未満の駅は除外
本記事のデータはBayMapが独自に集計・加工したものです。成約単価は中央値であり、個別物件の価格を保証するものではありません。不動産取引の判断はご自身の責任において行ってください。