公開日:
浦安市の地価と中古マンション相場(2026年)
浦安市は面積わずか約17km²に3駅(新浦安・浦安・舞浜)を擁し、千葉県内で最も地価が高い市のひとつです。2026年公示地価の公表を受けて、市全体の地価動向と駅別・町丁目別の中古マンション相場を整理します。
マンション相場データは2025年7〜9月期(国土交通省・不動産取引価格情報)にもとづくBayMap集計値です。
2026年の地価 住宅地+2.2%、商業地+6.8%
2026年公示地価の浦安市内サンプル地点では、住宅地の平均変動率は+2.2%(20地点)。千葉県内で最も高い住宅地平均㎡単価(約38.6万円)を持つ市ですが、上昇率は市川市(+2.36%)と同様に穏やかです。すでに高値圏にあるため、変動率が小さくなる構造です。
商業地は4地点平均で+6.8%。浦安駅前の北栄1丁目(155万円/㎡・+9.2%)と当代島(92.4万円・+9.0%)が高い上昇率を示しています。
元町と新町で地価の性格が異なる
住宅地の変動率は±0%から+6.0%まで分散していますが、地域によって傾向が分かれます。
元町エリア(北栄・猫実・当代島・堀江)は地価の絶対値が高い一方、上昇率は+1.0〜2.4%と落ち着いています。旧来の市街地で価格がすでに成熟しているためです。ただし堀江1丁目は+6.0%と例外的に高い上昇を見せています。
新町エリア(高洲・富岡・東野・入船)は㎡単価31〜37万円と元町より低いものの、上昇率は+2.6〜5.0%と相対的に高め。新浦安駅周辺の再開発・インフラ整備が上昇を後押ししています。
富士見2丁目は±0%で市内唯一の横ばい地点です。
3駅の中古マンション相場
浦安市には3駅しかありませんが、合計取引件数は283件と市の規模に対して非常に多い市場です。
| 駅 | ㎡単価(中央値) | 取引件数 | 路線 |
|---|---|---|---|
| 舞浜 | 72.7万円 | 21件 | JR京葉線 |
| 新浦安 | 60.0万円 | 192件 | JR京葉線 |
| 浦安 | 55.0万円 | 70件 | 東京メトロ東西線 |
3駅とも50万円/㎡を超えており、市内のどの駅で買っても千葉県内では高価格帯に入ります。舞浜(72.7万円)が最高ですが取引件数は21件と少なめ。新浦安(60万円・192件)が市場のメインです。
浦安駅(55万円・70件)は東京メトロ東西線で東京直結。京葉線の2駅とは路線が異なりますが、単価は近い水準です。
町丁目ごとの価格差
3駅しかない市ですが、町丁目単位では価格の幅があります。
| 駅 | 町丁目 | ㎡単価 | 駅平均比 |
|---|---|---|---|
| 舞浜 | 弁天 | 81.3万円 | +10% |
| 新浦安 | 高洲 | 68.0万円 | +10% |
| 新浦安 | 明海 | 66.1万円 | +10% |
| 新浦安 | 日の出 | 65.9万円 | +10% |
| 舞浜 | 富士見 | 65.0万円 | −10% |
| 浦安 | 猫実 | 55.7万円 | ±0% |
| 新浦安 | 入船 | 54.0万円 | −10% |
| 新浦安 | 富岡 | 48.1万円 | −20% |
| 浦安 | 北栄 | 45.1万円 | −20% |
新浦安駅圏では、高洲(68万円)と富岡(48.1万円)で約1.4倍。浦安市内の町丁目間の価格差は他市と比べると小さめですが、それでも約1.8倍(弁天81.3万 vs 北栄45.1万)の開きがあります。
新浦安の高洲・明海・日の出はいずれも60万円台後半で拮抗しています。これらは1990〜2000年代に開発されたエリアで、築年数も近い物件が多いためです。入船(54万円)はやや古い開発で、価格にも差が出ています。
埋立地と液状化 浦安市最大のリスク要因
浦安市の不動産を語るうえで避けて通れないのが、埋立地の液状化リスクです。
浦安市の約4分の3は埋立地で構成されています。2011年の東日本大震災では市内広域で液状化が発生し、道路の陥没、上下水道の断裂、建物の傾斜といった被害が出ました。特に新浦安駅以南の埋立エリア(日の出・明海・高洲・富岡など)は被害が集中した地域です。
震災後に液状化対策工事が進められましたが、すべての区画が対策済みというわけではありません。マンションの場合は杭基礎で建物自体は傾かなかった事例が多いものの、周辺インフラ(道路・配管)の被害は生活に直結します。
価格の高さは東京への近さと住環境の良さを反映していますが、液状化リスクをどう評価するかは買い手の判断に委ねられます。購入前に以下を確認してください。
- 浦安市の液状化マップ(市公式サイトで公開)
- 対象マンションの杭基礎の種類と深さ
- 管理組合の震災対応履歴と修繕計画
浦安駅圏(元町エリア)の特徴
浦安駅周辺の「元町」エリア(猫実・堀江・当代島・北栄)は、埋立地ではない旧来の市街地です。地盤が比較的安定しており、2011年の震災でも被害は限定的でした。
地価は北栄3丁目(48.5万円/㎡)が市内住宅地で最高。マンション㎡単価は45〜56万円と新浦安の高洲・明海よりは低めですが、液状化リスクが低い点を重視する買い手にとっては選択肢になります。東京メトロ東西線で大手町まで約20分というアクセスも強みです。
このデータを見るときのポイント
浦安市は3駅すべてが50万円/㎡超と、千葉県内では突出した高価格帯の市です。「千葉で安く買いたい」という目的にはそもそも合わない立地であり、東京23区と比較して判断するのが適切です。
住宅地の地価平均38.6万円/㎡は千葉県内で最高水準。上昇率(+2.2%)の数字だけ見ると穏やかに見えますが、市川市と同様に高値圏ゆえの安定と読むのが正確です。
新浦安の192件という取引件数は、市内の大半の取引がこの1駅に集中していることを意味します。新浦安の町丁目別データが、浦安市のマンション相場を理解する鍵です。
地価とマンション相場は別指標です。公示地価は更地の公的評価額(2026年1月1日時点)、マンション㎡単価は建物込みの実取引価格(2025年7〜9月期)。読み方の基本は地価の見方ガイドを参照してください。
