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流山市の地価と中古マンション相場(2026年)
流山市はつくばエクスプレス(TX)の2005年開業以降、人口増加率で全国トップクラスを記録してきた市です。2026年公示地価の公表を受けて、市全体の地価動向と駅別・町丁目別の中古マンション相場を整理します。
マンション相場データは2025年7〜9月期(国土交通省・不動産取引価格情報)にもとづくBayMap集計値です。
2026年の地価 住宅地+13.78%
住宅地は17地点の平均で+13.78%。今回取り上げた千葉県主要市のなかで最も高い上昇率です。松戸市(+8.39%)の約1.6倍、船橋市(+4.67%)の約3倍にあたります。
全17地点が+9.6%以上で、横ばいの地点がひとつもありません。最低でも松ケ丘の+9.6%、最高は美田の+18.9%。市内のどの地点でも二桁に近い上昇が続いている状況です。
㎡単価は南流山2丁目(32.2万円)から西深井(10.3万円)まで約3倍の開き。柏市(約8倍)や船橋市(約5倍)と比べると地点間の価格差は小さめです。
なぜ流山の上昇率は突出しているのか
流山市の住宅地平均㎡単価は18.5万円で、市川市(29.8万円)や浦安市(38.6万円)と比べるとまだ割安な水準にあります。出発点の価格が低い分、変動率が大きく出やすい構造です。
加えて、TX沿線への人口流入が続いていること、おおたかの森駅周辺の商業施設・子育て支援施設の充実が需要を支えています。上昇率の上位は西初石(+18.5%)・東初石(+18.8%)・美田(+18.9%)と、おおたかの森駅周辺に集中しています。
主要駅ごとの中古マンション相場
流山市は9駅を擁しますが、取引はTX沿線と南流山に集中しています。
| 駅 | ㎡単価(中央値) | 取引件数 | 路線 |
|---|---|---|---|
| 流山おおたかの森 | 83.0万円 | 76件 | TX・東武アーバンパークライン |
| 初石 | 45.6万円 | 22件 | 東武アーバンパークライン |
| 流山セントラルパーク | 26.7万円 | 24件 | TX |
| 南流山 | 25.0万円 | 49件 | JR武蔵野線・TX |
| 江戸川台 | 9.4万円 | 14件 | 東武アーバンパークライン |
| 運河 | 9.8万円 | 7件 | 東武アーバンパークライン |
流山おおたかの森は83.0万円/㎡・76件と、単価・取引件数ともに市内で圧倒的です。TX開業以降に開発されたエリアのため築浅物件が中心で、単価が高く出ています。
南流山(25.0万円・49件)は取引件数では市内2位ですが、㎡単価はおおたかの森の3分の1以下。JR武蔵野線とTXの接続駅で利便性は高いものの、築古物件を含む幅広い取引の混合値です。
初石(45.6万円・22件)はおおたかの森に隣接する東武アーバンパークライン駅。おおたかの森の開発効果が波及し、市内では2番目に高い単価になっています。
江戸川台(9.4万円)・運河(9.8万円)は市北部の東武沿線で、築古団地が中心。おおたかの森との価格差は約9倍です。
取引件数が5件未満の駅は価格の信頼性が低く、トレンド判断には向きません。駅別のデータは駅一覧で件数とあわせて確認してください。
町丁目ごとの差 おおたかの森北は102万円
流山市で最も注目すべき数字は、おおたかの森北の㎡単価102万円です。
| 駅 | 町丁目 | ㎡単価 | 駅平均比 |
|---|---|---|---|
| 流山おおたかの森 | おおたかの森北 | 102.0万円 | +20% |
| 流山おおたかの森 | おおたかの森南 | 83.9万円 | ±0% |
| 流山おおたかの森 | おおたかの森東 | 72.2万円 | −10% |
| 初石 | 西初石 | 30.0万円 | −30% |
| 流山セントラルパーク | 加 | 22.4万円 | −20% |
| 江戸川台 | 富士見台 | 9.7万円 | ±0% |
おおたかの森北(102万円)は千葉県の町丁目としても極めて高い水準です。同じおおたかの森駅圏でも、おおたかの森東(72.2万円)とは約1.4倍の差。駅の北口と東口で築年数・開発時期の違いが効いています。
市全体では、おおたかの森北(102万円)と富士見台(9.7万円)で約10.5倍。同じ流山市内でありながら、TX沿線と東武沿線で完全に別の市場になっています。
流山セントラルパーク駅圏では、後平井(80.8万円)と加(22.4万円)で約3.6倍。後平井はおおたかの森の開発エリアに近接しているため、駅平均(26.7万円)を大きく上回っています。
TX沿線と東武沿線 2つの市場
流山市の不動産市場は、TX沿線とそれ以外で構造が異なります。
TX沿線(流山おおたかの森・流山セントラルパーク・南流山)は2005年の開業以降に開発が進んだ新興エリアです。特におおたかの森は秋葉原まで約25分というアクセスに加え、大型商業施設が集積し、人口流入が続いています。地価の上昇率もTX沿線の地点が市内上位を占めています。
東武アーバンパークライン沿線(初石・江戸川台・運河)は、おおたかの森に隣接する初石を除けば㎡単価10万円前後。築40〜50年の団地が多く、TX沿線とは価格帯が大きく異なります。
流鉄流山線沿い(流山・平和台・鰭ケ崎)は取引件数が各5件以下と市場が薄く、価格の傾向を読み取るにはデータが不足しています。
このデータを見るときのポイント
流山市の住宅地上昇率(+13.78%)は千葉県内で際立っていますが、平均㎡単価は18.5万円と県内主要市のなかでは低めです。上昇率だけでなく、絶対値の水準をあわせて読むことが重要です。
おおたかの森の83.0万円/㎡は築浅マンションが中心の数字です。南流山(25.0万円)や流山セントラルパーク(26.7万円)とは母集団の築年数が大きく異なるため、駅ページで築年帯ごとの内訳を確認してから比較してください。
地価とマンション相場は別指標です。公示地価は更地の公的評価額(2026年1月1日時点)、マンション㎡単価は建物込みの実取引価格(2025年7〜9月期)。読み方の基本は地価の見方ガイドを参照してください。
