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市川市の地価と中古マンション相場(2026年)
市川市は東京都江戸川区に隣接し、千葉県内でもトップクラスの価格水準を持つエリアです。2026年公示地価の公表を受けて、市全体の地価動向と駅別・町丁目別の中古マンション相場を整理します。
マンション相場データは2025年7〜9月期(国土交通省・不動産取引価格情報)にもとづくBayMap集計値です。
2026年の地価 住宅地+2.36%
2026年公示地価の市川市内サンプル地点では、住宅地の平均変動率は+2.36%(36地点)。船橋市(+4.67%)や千葉市(+5.68%)と比べると上昇ペースは穏やかです。
これは市川市の地価水準がすでに高いことが背景にあります。住宅地の㎡単価は平均で29.8万円と、千葉県内では浦安市に次ぐ水準。上昇余地が限られる高値圏にあるため、変動率は相対的に小さくなります。
地点別の変動率は±0%から+7.8%まで分散しています。上昇率が高いのは田尻(+7.8%)・平田(+5.3%)など原木中山〜行徳エリア。菅野(+0.2〜1.2%)や曽谷(0%)といった既存住宅街はほぼ横ばいです。
地価の最高地点は菅野2丁目(49万円/㎡)、最低は下貝塚(9.4万円/㎡)。同じ市内で約5倍の開きがあります。
主要駅ごとの中古マンション相場
市川市のマンション市場は、JR総武線沿い(市川・本八幡)と東京メトロ東西線沿い(行徳・南行徳・妙典)で性格が大きく異なります。
| 駅 | ㎡単価(中央値) | 取引件数 | 路線 |
|---|---|---|---|
| 市川 | 97.1万円 | 75件 | JR総武線 |
| 本八幡 | 58.7万円 | 70件 | JR総武線・都営新宿線 |
| 南行徳 | 42.7万円 | 63件 | 東京メトロ東西線 |
| 行徳 | 35.4万円 | 91件 | 東京メトロ東西線 |
| 妙典 | 37.3万円 | 35件 | 東京メトロ東西線 |
| 市川大野 | 22.5万円 | 17件 | JR武蔵野線 |
市川駅の㎡単価97.1万円は千葉県全体で見てもトップクラスの水準です。東京駅まで総武快速で約18分という立地が価格に反映されています。
取引件数が最も多いのは行徳(91件)。東西線沿いの3駅(行徳・南行徳・妙典)で合計189件と、市内取引の大きな割合を占めます。
市川大野(22.5万円・17件)は武蔵野線沿いの北部に位置し、市内で最も手が届きやすい水準です。
取引件数が5件未満の駅は価格の信頼性が低く、トレンド判断には向きません。駅別のデータは駅一覧で件数とあわせて確認してください。
町丁目ごとの差 本八幡・八幡は120万円
町丁目別の㎡単価を見ると、駅名以上に細かい格差が浮かび上がります。
| 駅 | 町丁目 | ㎡単価 | 駅平均比 |
|---|---|---|---|
| 本八幡 | 八幡 | 120万円 | +100% |
| 市川 | 市川 | 102.9万円 | +10% |
| 市川 | 新田 | 83.1万円 | +30% |
| 市川 | 市川南 | 74.7万円 | −20% |
| 南行徳 | 南行徳 | 71.0万円 | +70% |
| 行徳 | 末広 | 67.6万円 | +90% |
| 行徳 | 行徳駅前 | 29.6万円 | −20% |
| 行徳 | 幸 | 20.0万円 | −40% |
本八幡・八幡は120万円/㎡と、千葉県の町丁目としては極めて高い水準です。同じ本八幡駅圏でも、南八幡は61.3万円と約半分。
行徳駅圏では末広(67.6万円)と幸(20万円)で約3.4倍。駅からの距離と築年数の違いが大きく効いています。
市川市全体では、最高の本八幡・八幡(120万円)と最低の行徳・幸(20万円)で6倍の差。駅名ではなく町丁目まで確認するのが鉄則です。
地形の視点 JR沿いの台地と東西線沿いの低地
市川市の地形は南北で大きく異なります。
JR総武線沿い(市川・本八幡・菅野エリア)は下総台地上に位置し、地盤が比較的安定しています。菅野は「千葉の田園調布」とも呼ばれる住宅街で、地価も市内最高水準です。
一方、東西線沿い(行徳・南行徳・妙典)は旧行徳浜の埋立地・低地にあたり、海抜が低いエリアが多くなります。取引件数が多く市場は活発ですが、液状化・浸水リスクを考慮したうえで判断する必要があります。購入前には市川市のハザードマップを確認してください。
このデータを見るときのポイント
市川市の住宅地地価は平均29.8万円/㎡と千葉県内で高い水準にあり、上昇率(+2.36%)の数字だけ見ると「動きが鈍い」と誤解されがちです。すでに高値圏にある市場では変動率が小さくても、絶対額の変動は大きいことに留意してください。
JR総武線沿いと東西線沿いでは価格帯が2〜3倍異なります。「市川市」の一括りではなく、路線と駅で分けて相場を見ることが前提です。
地価とマンション相場は別指標です。公示地価は更地の公的評価額(2026年1月1日時点)、マンション㎡単価は建物込みの実取引価格(2025年7〜9月期)。読み方の基本は地価の見方ガイドを参照してください。
